チャンドラ・シェーカー師 / Chandrasekhar

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  • インド舞踊家
  • チャンドラ・シェーカー師
  • Chandrasekhar

名前:
C.V. チャンドラシェーカー
国籍:インド
生年月日:1935年5月22日

C.V. チャンドラシェーカーは、インド・ルネサンス後の南インド古典舞踊界における
巨匠と言うべき存在である。彼は、国際的に知られるチェンナイの芸術学校「カラク
シェトラ」の初期の卒業生であり、その創設者で彼の師にも当たるルクミニ・デーヴ
ィ女史の影響を多分に受けている。
彼の存在を際だたせているのは、その多才な芸術的素養である。舞踊家としての才
能はいうまでもないが、少年時代に南インド古典音楽からこの世界に入った彼は、優
れた声楽家、あるいは作曲家としての側面をも持ち合わせている。すなわち、彼は音
楽と舞踊の両方向から南インド古典芸能の世界を極めた、類い希な天才と言えるので
ある。
 チェンナイでの修業とデビューの後、彼はベナレス、バローダで舞踊家あるいは芸術
大学の教授として輝かしい経歴を重ねた。バローダではバローダ大学の舞踊科主任教
授として後進の育成に励む一方、同じく舞踊家の妻ジャヤと共に「ヌリッタシュリ」
という舞踊団を結成する。そこで彼の才能は花開き、作曲から振付さらには演出と演
奏まで手がけ、古典の技法に基づく数多くのオリジナル舞踊作品を発表して世間を驚
かせた。彼の作品はいずれも斬新なアイディアにあふれており、具象表現が多いイン
ド古典芸能の領域にあって、異色ともいえる抽象表現への試みが多く見られる。そう
した作風によってアジア各国や欧米でも高い評価を得、まさに言語や宗教の壁を越え
た古典芸能のグローバル化の先駆的存在となった。
 

また彼は純粋な古典舞踊のダンサーとして並はずれた素養を持ち、これまでに数多
くの舞台で古典舞踊を発表し観客を魅了してきた。そしてデビュー後、半世紀を越え
た今もなお、現役のダンサーとして舞台に立ち、その完璧な演技で見る人を感動させ
ている。1999年にはデビュー50周年記念を祝う公演がカラクシェトラの大ホールで
催され、1時間に及ぶフルパフォーマンスを披露したことは今も記憶に新しい。人々
が彼を「Living Legend(生きる伝説)」と呼ぶ所以である。

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